コインチェック騒動から学ぶトレンド(時流)の重要性

マインド・考え方







当記事はコインチェック社の騒動について、経営側の目線にて記述します。
先日、大手仮想通貨取引所であるコインチェックにて、不正アクセスで約580億円相当の仮想通貨「NEM(ネム)」が流出する騒動が起こりました。※当記事は2018年2月12日に執筆しています。

私はコインチェックで口座開設を行なっていなかったので、直接的な被害はありませんでしたが、コインチェックの代表取締役、取締役、弁護士の3名からなる記者会見をリアルタイムでみていました。
仮想通貨NEMを保有していた被害者はとても不運であり、コインチェック社からの然るべき対応を受けるべきだと思いますが、私個人としては、会社を経営する側の目線としてその会見を注意深く見ていました。

驚異的な若さと経済力

何よりも驚いたのはコインチェック社の代表取締役の若さと会社の経済力です。
コインチェック株式会社代表取締役は27歳(2018年2月現在)という若さであり、その事実を会見で初めて知りました。筆者は今28歳(2018年2月現在)なので、私の一個下の学年になるかと思います。
そして、この不正アクセスによる流失騒動によって、約580億円相当の仮想通貨「NEM(ネム)」が流出したとのことですが、その会見の後、「1月26日に不正送金されたNEMの補償について」というプレスをコインチェック社ホームページにて行いました。

総額 : 5億2300万XEM
保有者数 : 約26万人
補償方法 : NEMの保有者全員に、日本円でコインチェックウォレットに返金いたします。
算出方法 : NEMの取扱高が国内外含め最も多いテックビューロ株式会社の運営する仮想通貨取引所ZaifのXEM/JPY (NEM/JPY)を参考にし、出来高の加重平均を使って価格を算出いたします。算出期間は、CoincheckにおけるNEMの売買停止時から本リリース時までの加重平均の価格で、JPYにて返金いたします。
算出期間  : 売買停止時(2018/01/26 12:09 日本時間)〜本リリース配信時(2018/01/27 23:00 日本時間)
補償金額  : 88.549円×保有数
補償時期等 : 補償時期や手続きの方法に関しましては、現在検討中です。なお、返金原資については自己資金より実施させていただきます。

総額463億円の補償額

私はこのプレスの補償額を見て更に大変驚きました。

総額 : 5億2300万XEM

このプレスでは5億2300万XEMを88.549円/XEMのレートでJPY(日本円)に直すと言っていますので、463億円近くを補償する計算になります。
また、コンチェックは2014年8月に創業しています。
つまり、現時点(2018年2月)で創業3年半ということになります。
事実をまとめると、

  • コインチェックにて不正アクセスにより約580億円相当の仮想通貨「NEM(ネム)」が流出する
  • コインチェック代表取締役27歳含め経営陣が会見を行う
  • ほぼ翌日に補償額を発表
  • しかもその額は日本円で463億円
  • 日本円で463億円を補償すると言っている会社はまだ創業3年半

ということになります。
この事実に筆者はかなり衝撃を受けました。
どうして創業3年半の会社が463億円もの額を支払えるのか。しかも代表はとても若く、その補償を行うという決断も1-2日レベルでとても迅速な意思決定でした。
補償の支払い期日は明確にされていないとのことですが、補償すると公言できる背景には、今現在その支払い能力があるか、または、近い将来支払える見込みがあるからであると思います。

トレンド(時流)に乗ることの重要性

また、この事実から様々な感情や学び、反省が生まれているステークホルダーの方々がいらっしゃると思いますが、私個人としては、経営目線による一つの学びが得られたように感じています。
それは、

「トレンド(時流)に乗ることの重要性」

です。
トレンドに乗ることは大事であると知識的には理解していましたし、書籍などの様々な媒体での教えもあり決して珍しい考え方ではないと思います。

しかし、実際に筆者の経営の経験を通して学んだこと、そして、自分より若い方がその圧倒的に大きな額を軽く払えてしまう、また支払う能力を持ちうること、そして、その圧倒的な額に到達するまでの圧倒的な速度感を持っていること。
これらを達成できた理由を考えたときに、もっとも合理的に説明のつくも解は、もはやトレンドに乗ることの重要性以外に行き着くところはないのではないかと思いました。仮にこのコインチェックの会社運営を、まるまる同じ運営体制、リソースで20年前に行なっていたとしたら、果たしてここまで大きくなっていたのかということを考えてしまいます。

つまり、同じ作業、同じ労力、同じリソースを有していたとしてもトレンドに乗っているか否かという要素があるかによって圧倒的に異なる結果を導き出す可能性があると感じました。
今後、事業活動でもなんでもそうですが何かことを起こす場合は、この市場性という外してはいけないピンを必ず抑えることで、同じエネルギーを注ぎ込んだとしても全く別次元の成果を生み出しうるのではないかと思いました。

もちろん今回の騒動を起こしたことには問題があり、ステークホルダー全てに然るべき対応と今後の対策をする必要がありますが、1経営を行う人間としては、また違った切り口で学べることがあったのではないでしょうか。